セットを外した小さいポケットペアの打ち方
3つのレインボーフロップのソルバー結果から、ボタンの55がフロップでセットにならず、BBがチェックした後に、チェック、小さいベット、大きいベットをどう配分するかと、その結果からは言えないことを解説します。
目次
以下の3つのソルバー結果では、セットにならなかった小さいポケットペアは、ボードにそれより高いカードが多いほど多くチェックされます。ボタンで55を持ち、BBがプリフロップでコールしてフロップでチェックした後のソルバーのチェック頻度は、5より高いカードが1枚の 9s 3d 2c で 17.5%、2枚の Jh 8s 3d で 77.6%、3枚とも5より高い Ks Qd 9c で 97.6% です。
ポットの3分の1の小さいベットも同じ順に減り、大きいベットがまとまった割合で使われるのは 9s 3d 2c だけです。このページでは、その配分、ボードごとに変わること、そして結果をどこまで信頼できるかを説明します。
スポット
このページの数字はすべて同じ設定から得たものです。6人卓キャッシュ、スタック 100 bb、ボタンが 2.5 bb にオープンし、BBがコールします。フロップのポットは 5.5 bb、残りスタックは 97.5 bb です。BBがチェックし、ボタンのアクションになります。
3つのボードすべてで、BBはまずレンジのほぼ全体でチェックします。そのため、これらのソルバー結果では、ボタンがチェックを受ける形がこのフロップの普通の始まり方です。
ボタンはポットの33%か75%をベットできます。ソルバーの画面とCSVファイルではこれらのサイズが 2 bb と 4 bb と表示されるため、このページでもその表記を使います。
これは55ハンドクラスの平均です。 どのボードにも5がないため、55の6コンボはすべてあり得ます。数字はその6コンボをまとめた値です。3つのボードはすべてレインボーで、スートが3枚とも異なるため、55にはどのボードでもフラッシュドローもバックドアフラッシュドローもありません。平均は特定の5のペアを表すものではなく、このページには個々のコンボの違いについてのデータもありません。
各ボードでの55のアクション
| アクション | 9♠ 3♦ 2♣ | J♥ 8♠ 3♦ | K♠ Q♦ 9♣ |
|---|---|---|---|
| チェック | 17.5% | 77.6% | 97.6% |
| 2 bb ベット | 53.6% | 22.4% | 2.3% |
| 4 bb ベット | 28.8% | 0.0% | 0.1% |
| 97 bb ベット | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
97 bb のベットもツリーに残っています。3つのボードすべてで、CSV上の55の頻度はゼロですが、そのアクションが起こり得ないという意味ではありません。
9s 3d 2c:5より高いカードが1枚で、大半はベット
5より高いのは9だけで、3と2は5より低いカードです。55にドローがあるのも3つのボードのうちこのボードだけで、それもバックドアストレートドローだけです。5、3、2に加えて、4と、Aか6が必要で、ターンとリバーで1枚ずつ来なければなりません。このソルバー結果では、55のチェックは 17.5% だけです。2 bb ベットが 53.6%、4 bb ベットが 28.8% なので、大半の場合ベットし、最も多いアクションは小さいベットです。3つのボードのうち、4 bb ベットがまとまった割合で使われるのはこのボードだけです。

Jh 8s 3d:5より高いカードが2枚で、大半はチェック
Jと8は5より高く、5より低いのは3だけです。ここでは55にドローはありません。5と3だけでは、ストレートを作るのにさらに3枚必要です。チェックは 77.6% で、9s 3d 2c よりはるかに多くなります。2 bb ベットは 22.4% に減り、4 bb ベットは 0.0% で、ほとんど使われません。

Ks Qd 9c:3枚とも5より高く、ほぼ常にチェック
このボードのカードはすべて5より高く、55にドローはありません。チェックは 97.6% です。2 bb ベットはさらに減って 2.3%、4 bb ベットは 0.1% で、ほとんど使われません。

ボタンのレンジ全体も同じか?
これらのソルバー結果からは、同じだとは言えません。ボタンのレンジ全体のチェック率は、この3つのボードの間で数パーセントポイントしか変わらず、55の変化よりはるかに小さく、このページでボードに順位を付けられるほどの差でもありません。上のパターンは55についてのもので、ボタンが持つハンド全体についてのものではありません。
この記述と、BBがレンジのほぼ全体でチェックするという先の記述は、ソルバーの画面から読み取ったものではなく、この研究のCSVファイルから計算したものです。各ハンドクラスの頻度に、そのボードでまだあり得るコンボ数を掛け、プリフロップのウェイトなしで1回、ウェイトありで1回計算しました。アプリ自身の全体表示に出るパーセンテージはプリフロップのウェイトを含まないため、同じ尺度ではありません。
1つの原因に絞れない理由
ボードが変わると、いくつものことが同時に変わります。5より高いカードの枚数、一番高いカードのランク、ボードのコネクトの度合い、そして両者のレンジとボードの絡み方です。9s 3d 2c で55にバックドアストレートドローがあることも、もう1つの違いです。ですから「ペアより高いカードが多いほどチェックが多い」というのは3つのソルバー結果からの観察であり、ペアより高いカードの枚数が理由だという証明ではありません。
3つのボードは代表的な例として扱い、1つの変数だけを切り分けた実験だとは考えないでください。新しいボードは新しい問いです。ここにないボードで小さいペアを持っている場合、このページからその頻度はわかりません。
学習での使い方
セッション後のハンドレビューに使ってください。これは学習用の資料であり、プレイ中の判断を支援するものではありません。
- まずスポットを確認する。 これらの数字は、ポジション、プリフロップのアクション、スタック、レンジ、ベットサイズが同じであることが前提です。
- セットを外すたびに同じように打たない。 この3つのボードで、55は大半の場合ベットするところから、ほぼ毎回チェックするところまで変わります。小さいペアでセットを外すたびに同じ打ち方をしているなら、これらのソルバー結果は、その習慣を見直す価値があるという根拠になります。
- ベットするかどうかだけでなく、サイズを見る。 9s 3d 2c では55は両方のサイズを使いますが、他の2つのボードでは 4 bb ベットはほとんど消えます。
- 新しいボードをこの3つと比べ、重要なら解析する。 比較から得られるのは調べるべき問いであって、そのまま真似する頻度ではありません。
混合頻度になじみがない場合は、ポーカーのGTOとは?から読んでください。このスポットとは逆のケース、つまりポケットペアが実際にフロップでセットになった場合については、フロップでセットができたときに最大のバリューを取る方法を参照してください。用語集では、レンジやEVなどの用語を説明しています。
このページで扱わないこと
これらのソルバー結果が扱うのは、シングルレイズドポットでBBがチェックした後の、イン・ポジションのボタンのフロップでの最初の判断だけです。BBがレイズした後にどうするか、ターンやリバー、他の小さいペア、アウト・オブ・ポジションで小さいペアをプレイする場合は扱いません。3ベットポット、他のスタック深度、マルチウェイポットも扱いません。いずれも別のモデルなので、これらの頻度を当てはめないでください。また、セットを外した小さいポケットペアを一般にどう打つべきか、つまり諦めるべきか常にベットすべきかを示すものでもありません。示しているのは、この3つのソルバー結果で55がどのくらいチェックされるかだけです。
入力と結果
ダウンロード
- 9s 3d 2c:ノードのCSV(10,036 バイト)と設定記録(5,644 バイト)。
- Jh 8s 3d:ノードのCSV(10,028 バイト)と設定記録(5,644 バイト)。
- Ks Qd 9c:ノードのCSV(10,001 バイト)と設定記録(5,644 バイト)。
- MelaGTO Direct v1.1 (10) をダウンロード。
各CSVには、BBがチェックした後のノードでのボタンの92ハンドクラスが含まれています。頻度は0–1の割合、各アクションのEVはbb単位です。ツリー全体やコンボごとの結果ではありません。
設定記録はアプリが書き出したものではありません。 これらの計算の前に、DirectのBulk editフィールドから両者のレンジを改めて読み取り、設定画面でツリー設定を目視で確認しました。どちらもAKの記事、セットの記事、オーバーペアの記事で使った設定と一致していました。各記録は、AKの記事の設定記録のボードだけを変えたもので、アプリの設定形式になっています。スレッド数、出力間隔、同型性のスイッチはインターフェースに表示されないため、ソースコードのデフォルト値になっています。
| 設定 | 使用値 |
|---|---|
| ソルバー | MelaGTO Direct v1.1 (10)、CPU、FP32、customExact、英語インターフェース |
| フロップのサイズ | ポットの33%と75%のベット(2 bb と 4 bb と表示)、レイズは50%、BBはリードできる |
| ターンとリバーのサイズ | ベットとレイズはポットの50%、BBのドンクベットなし |
| レイズ | レイズ上限(Raise cap)2。ベット自体も数えるため、ベットの後にレイズできるのは1回 |
| オールイン | 有効、しきい値67% |
| 停止設定 | maxIteration 100、ポットの0.5%という精度目標 |
| ソースコードのデフォルト値 | スレッド数は自動(-1)、同型性は有効 |
| レーキ | 不明で、モデル化していません。控除なしのローカルなポストフロップモデルであり、どのサイトのレーキを再現するとも主張しません |
収束は不明です。 0.5%の目標は設定であり、結果ではありません。今回の記録には最終反復回数も実測したエクスプロイト可能性も含まれていないため、目標に到達したとも、これらが完全な均衡だとも主張しません。完了を確認するまでの時間は、9s 3d 2c で最大193秒、Jh 8s 3d で最大184秒、Ks Qd 9c で最大180秒でした。これは完了を初めて確認した時点での上限であり、正確な計算時間ではありません。
使用したレンジ
これは 6max_RC_100bb_200NL のレンジ(artifact バージョン 2026.08.12-v1)で、混合ウェイトを含み、Bulk edit から読み取ったものです。数字のないクラスのウェイトは1、記載のないクラスのウェイトは0です。
BB、アウト・オブ・ポジション(90クラス)
ATs:0.949,A9s,A8s,A7s,A6s,A5s:0.03,A4s:0.366,A3s:0.917,A2s,KJs:0.699,KTs:0.521,K9s,K8s,K7s:0.829,K6s:0.801,K5s:0.978,K4s:0.967,K3s:0.675,K2s:0.896,AQo:0.238,KQo:0.639,QJs,QTs:0.68,Q9s:0.771,Q8s:0.885,Q7s:0.952,Q6s:0.922,Q5s:0.767,Q4s:0.903,Q3s:0.752,Q2s:0.673,AJo:0.765,KJo:0.584,QJo:0.75,JTs:0.567,J9s:0.169,J8s:0.922,J7s:0.414,J6s:0.702,J5s:0.498,J4s:0.605,J3s:0.577,J2s:0.259,ATo:0.833,KTo:0.643,QTo:0.709,JTo:0.758,T9s:0.116,T8s:0.599,T7s:0.79,T6s:0.479,T5s:0.275,A9o:0.844,K9o:0.711,Q9o:0.889,J9o:0.845,T9o:0.866,99:0.588,98s:0.742,97s:0.925,96s:0.9,A8o:0.935,K8o:0.341,T8o:0.301,98o:0.082,88:0.814,87s:0.693,86s:0.824,85s:0.808,A7o:0.723,87o:0.019,77:0.887,76s:0.63,75s:0.969,74s,A6o:0.375,66:0.902,65s:0.58,64s,63s:0.688,A5o:0.765,55:0.909,54s:0.504,53s,52s:0.592,A4o:0.575,44,43s,33,22
BTN、イン・ポジション(92クラス)
AA,AKs,AQs,AJs,ATs,A9s,A8s,A7s,A6s,A5s,A4s,A3s,A2s,AKo,KK,KQs,KJs,KTs,K9s,K8s,K7s,K6s,K5s,K4s,K3s,K2s,AQo,KQo,QQ,QJs,QTs,Q9s,Q8s,Q7s,Q6s,Q5s,Q4s,Q3s,Q2s:0.629,AJo,KJo,QJo,JJ,JTs,J9s,J8s,J7s,J6s,J5s,J4s:0.974,ATo,KTo,QTo,JTo,TT,T9s,T8s,T7s,T6s,A9o,K9o,Q9o,J9o,T9o,99,98s,97s,96s,A8o,K8o:0.923,J8o:0.526,T8o:0.929,98o:0.32,88,87s,86s,A7o,K7o:0.247,77,76s,75s,A6o,66,65s,A5o,55,54s,A4o,44,A3o:0.84,33,22:0.692
Direct でボードを再計算するには、上の設定で Custom spot を作成し、Bulk edit で両者のレンジを貼り付け、CPUでの解析を選び、BBがチェックした後のノードをダウンロードしたCSVと比較します。バージョン、ハードウェア、停止条件はいずれも厳密な再実行に影響する可能性があります。
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